はじめまして、谷口遼と申します。
人材紹介会社で9年間、法人営業とキャリアアドバイザーをしていました。
担当していたのは無形商材の営業求人が中心で、そのなかでも金融や資産形成に関わる会社をよく見ていました。
ただ、求人票と面接で聞いた話だけを頼りに人へ転職を勧めることが、途中でどうしても怖くなりました。
それで会社を辞めて、貴金属を扱う商社の営業を2年半やりました。
いまは営業職に絞った転職相談と、このブログの運営をしています。
この記事は、「純金積立の提案営業」という求人を見かけて、応募するかどうか迷っている方に向けて書いています。
営業として金の商品を扱うなら、避けて通れないことが一つあります。
それは、お客様から「これって結局どういう仕組みなんですか」と聞かれる場面が必ず来る、ということです。
私が貴金属の営業を始めたころ、この質問にきちんと答えられませんでした。
研修で教わったトークは覚えていたのですが、手数料が何に対して何%なのか、売ったときの税金がどうなるのか、そこを突っ込まれると言葉に詰まったのです。
商品の仕組みを自分の言葉で説明できないまま人に勧めるのは、想像していたよりも精神的にきついものでした。
そこでこの記事では、純金積立の仕組みを「売る側に回る人の目線」で整理します。
コストの構造、税金の扱い、デメリットの説明のしかた、そして2026年の金市場が実際どうなっているのかまで、公的な資料を確認しながら順番に見ていきます。
応募前にここまで押さえておけば、面接で何を聞くべきかもはっきりするはずです。
純金積立とは、金を「毎月少しずつ買っていく」仕組みのこと
まず言葉の定義から入ります。
純金積立は、毎月決まった金額の範囲内で金を継続的に買い付けていくサービスです。
一度に何十万円分もの金を買うのではなく、時間をかけて少しずつ買い集めていく形をとります。
一般社団法人全国銀行協会の解説では、純金積立は「月々の購入金額を日割りにした一定金額で、金を営業日毎に自動的に購入」する仕組みと説明されています。
つまり、毎月3万円を積み立てる契約なら、その3万円を営業日数で割った金額分を毎日買い続けるということです。
日割りで買い付けると、価格の高い日も安い日も平均される
この「日割りで毎日買う」という設計には理由があります。
金の価格は毎日動きます。
1日で数百円動くことも珍しくありません。
もし手元の資金をある1日にまとめて投入したら、その日がたまたま高値だった場合、その高い価格が購入価格として固定されてしまいます。
日割りで買い続けると、価格が安い日には多くの量が買え、高い日には少ない量しか買えません。
これを何年も繰り返すと、結果的に購入単価が平均に近づいていきます。
投資の世界ではドルコスト平均法と呼ばれる考え方で、価格を予想せずに済むことが最大の利点です。
ただし、これは「損をしない仕組み」ではありません。
平均されるのは購入単価だけで、金そのものの価格が長期的に下がれば、平均単価を下回ることは普通に起こります。
ここを混同したまま説明すると、お客様に誤解を与えることになります。
買った金は、どこにどう置かれているのか
営業として意外と聞かれるのがこの点です。
毎月少しずつ買った金は、通常お客様の手元には来ません。
1グラムや2グラムの金を毎月郵送していたら、送料も手間も現実的ではないからです。
そのため、一定量が積み上がるまでは運営会社が預かる形になります。
この預かり方には、大きく2つの考え方があります。
- 会社が集めた金をまとめて運用・保管し、お客様には同等量を返す義務を負う形
- お客様ごとに金を分けて保管し、会社の資産とは切り離しておく形
後者のほうが、万一その会社が経営破綻した場合に金が戻ってくる可能性は高くなります。
前者の場合は、会社の資産と一体になっているため、返還されないおそれが残ります。
この保管方法は、サービスによって扱いが違います。
求人に応募して商品を売る立場になるなら、自社の商品がどちらの方式なのかは必ず確認しておいたほうがいいです。
お客様から聞かれる可能性が高く、しかも曖昧に答えると信頼を一気に失う種類の質問だからです。
「純金積立」と呼ばれる商品には、性格の違う2つのタイプがある
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
「純金積立」という同じ言葉で呼ばれていても、中身の設計がまったく違う商品が世の中には存在します。
私はこれを知らずに求人へ応募して、入社後に戸惑った人を何人か見てきました。
積立投資型と、割賦購入型
ひとつは、これまで説明してきた積立投資型です。
証券会社や銀行、大手地金商が提供しているもので、月々数千円程度から始められるものが一般的です。
毎日少しずつ買い付けるので、購入単価は買った期間の平均になります。
もうひとつが、割賦購入型です。
こちらは「最初に買う量と価格を決めてしまい、その代金を分割で払っていく」という設計です。
分割払いで車や住宅設備を買うのに近い構造で、法律上も貴金属の割賦販売という位置づけになります。
具体例として、株式会社ゴールドリンクが提供している「ゴールド積立くん」の仕様を見てみます。
公式サイトのサービスページに記載されている内容は次のとおりです。
- 取引は500gより、500g単位で行う
- 契約時にその時点の価格で購入金額を確定させる確定型
- 手数料は購入代金の10%に消費税を加算した額で、契約時に一括して支払う
- 口座管理費として年30,000円(税込)を毎年支払う
- 初回の頭金は購入代金の20%相当額以上
- 総代金の支払いが完済した時点で地金を引き渡す。満期前に終了する場合は100g単位で受け取り、端数は現金で精算する
公式サイトには1kgを購入する場合の支払いプラン例も載っています。
| 支払期間 | 初回入金額 | 2回目以降の月額 | 支払回数 |
|---|---|---|---|
| 5年 | 500万円 | 約404,400〜404,800円 | 60回 |
| 8年 | 500万円 | 約251,100〜256,600円 | 96回 |
| 10年 | 500万円 | 約200,500〜201,000円 | 120回 |
| 25年 | 500万円 | 約79,700〜109,400円 | 300回 |
数字を見て「積立」という言葉から受ける印象とだいぶ違う、と感じた方もいるかもしれません。
私も最初にこの手の商品仕様を見たときはそう思いました。
月々数千円のイメージとは、扱う金額の桁が違います。
2つのタイプを並べて整理すると、こうなります。
| 比較項目 | 積立投資型 | 割賦購入型 |
|---|---|---|
| 買い方 | 月々の金額を日割りにして営業日ごとに自動購入 | 契約時に購入量と価格を確定し、代金を分割で支払う |
| 最低単位 | サービスにより異なるが月々数千円から | 500gより500g単位 |
| 購入価格の決まり方 | 買い付けた日ごとの価格の平均になる | 契約時点の価格で固定される |
| 契約後の値動きの影響 | 上下どちらの方向にも平準化される | 購入価格そのものは変わらない |
| 主なコスト | 買付手数料、口座管理手数料など | 購入代金の10%+消費税、口座管理費 年30,000円(税込) |
| 地金の受け取り | 一定量に達した時点で受け取れるものが多い | 完済時に引き渡し。満期前は100g単位で受け取り可能 |
どちらが良い商品かという話ではありません。
向いている人が違う、というだけです。
割賦購入型は、金の価格を先に確定させてしまえるという特徴があります。
今後価格が上がっていくと考える人にとっては、先に価格を押さえられることが利点になります。
一方で価格が下がった場面では、その確定価格が重く感じられることになります。
積立投資型は逆で、価格を予想しなくてよいかわりに、上昇局面では「もっと早くまとめて買っておけばよかった」という感覚が残ります。
求人票を読むときは、どちらの商品を扱うのかを先に確認する
営業として応募するなら、この違いは待遇以上に重要です。
扱う商品が積立投資型なのか割賦購入型なのかで、営業の仕事の性質がまるごと変わります。
月々数千円の商品なら、数をこなす営業になります。
一方で数百万円から数千万円規模の契約になるなら、1件あたりにかける時間も、お客様への説明責任の重さも、まったく別のものになります。
金の提案営業がどういう募集条件で出ているのかを具体的に見ておきたい方には、株式会社ゴールドリンクが掲載している提案営業の求人情報が参考になります。
給与体系や勤務地、未経験者の受け入れ方針まで書かれているので、この記事で整理した商品の仕組みと合わせて読むと、仕事の輪郭がつかみやすくなります。
求人票を読む段階では、次の3点を意識して探してみてください。
- 扱う商品の最低取引単位がどこかに書かれていないか
- 「割賦」「分割払い」「積立」のどの言葉が使われているか
- 個人向けか法人向けか、対面提案か電話中心か
この3点が読み取れれば、入社後の仕事のイメージはかなり具体的になります。
手数料の構造を説明できないと、営業として立てない
金の商品を扱っていて、いちばん聞かれるのが手数料の話です。
そして、いちばんごまかしが効かないのもここです。
数字の話なので、お客様が後から自分で計算できてしまいます。
買付手数料と、年ごとにかかる費用
金の積立サービスにかかる費用は、大きく2種類に分けて考えるとわかりやすくなります。
ひとつは買うときにかかる手数料です。
購入代金に対して何%、という形で設定されているのが一般的です。
もうひとつは、持っている間ずっとかかる費用です。
口座管理料や保管料といった名目で、年単位で請求されます。
全国銀行協会の解説でも、口座管理手数料や買付委託手数料がかかる場合があることに注意すべきだと書かれています。
先に挙げたゴールド積立くんの場合、購入代金の10%+消費税と、年30,000円(税込)の口座管理費という設定でした。
一般的な積立投資型のサービスでは、買付手数料は数%程度に設定されているものが多く、この10%という水準は明らかに高めです。
ここで大事なのは、この差をどう受け止めるかです。
数字を隠して売るのは論外ですし、逆に「高すぎるからおかしい」と一刀両断するのも正確ではありません。
価格を契約時に確定させる仕組みを維持すること、営業担当が対面で長時間かけて説明すること、現物を保管し続けること。
こうしたコストが価格に乗っている構造だと理解したうえで、判断はお客様に委ねるのが誠実な説明だと私は考えています。
営業に応募する側として問いたいのは、「この10%を自分の言葉で説明できるか」です。
説明できるなら胸を張って売れます。
できないなら、入社前にもう少し調べたほうがいいです。
買った瞬間に評価額が下がることを、先に伝えられるか
もう一つ、必ず説明が必要な要素があります。
金には売値と買値の差があります。
たとえば田中貴金属工業が公表している2026年7月31日9時30分時点の価格は、店頭小売価格が23,395円/g、店頭買取価格が23,039円/gでした(貴金属価格情報)。
1グラムあたり356円の差があります。
これは、買った直後に売り戻すと、その差の分だけ目減りするということです。
1kgなら35万円以上の差になります。
この事実を契約前に伝えていないと、後で必ずもめます。
私が現場にいたころ、この説明を省いた同僚がお客様から強い抗議を受けた場面を見ました。
自分が損をするわけではないのに、あのやりとりを横で聞いているのは相当につらかったです。
伝え方はシンプルでいいと思います。
「金は買値と売値に差があるので、買った直後に売ると目減りします。短期で売買して差益を取る商品ではなく、時間をかけて持つ前提の商品です」
この一言を最初に言えるかどうかで、その後のお客様との関係がまったく変わります。
金の税金は、株式や投資信託とは別の仕組み
ここは営業になる人がいちばん間違えやすい領域なので、丁寧に書きます。
Web上の記事には「金の売却益には約20%の税金がかかる」という記述がよく出てきます。
これは、金地金の現物については正確ではありません。
総合課税の譲渡所得として扱われる
国税庁のNo.3161 金地金の譲渡による所得によると、金地金を売却して得た所得は原則として譲渡所得に区分され、給与などほかの所得と合算して課税される総合課税の対象になります。
株式や投資信託の売却益に適用される約20%の申告分離課税とは、別の仕組みです。
総合課税なので、その人の所得水準によって税率が変わります。
所得の高い人ほど、金の売却益に対する税率も上がることになります。
所有期間による区分もあります。
| 所有期間 | 区分 | 課税対象となる金額の計算 |
|---|---|---|
| 5年以内 | 総合課税の短期譲渡所得 | 譲渡益 − 特別控除(年間最高50万円) |
| 5年超 | 総合課税の長期譲渡所得 | (譲渡益 − 特別控除)× 1/2 |
特別控除の50万円は、短期と長期の合計で年間50万円が上限です。
5年を超えて持っていた場合は課税対象が半分になるため、長く保有するほど税負担は軽くなる設計になっています。
営業として覚えておきたいのは、この「5年」という線引きです。
積立で買い集めた金をいつ売るかという相談を受けたとき、この区分を知っているかどうかで話の質が変わります。
なお、税金の具体的な計算や申告については税理士の領域です。
営業が断定的に助言するとトラブルになりますので、「一般的にはこういう扱いになりますが、詳しくは税理士か税務署にご確認ください」と添えるのが安全です。
200万円を超える売却には、税務署へ調書が出る
もう一つ、お客様が気にする論点があります。
金地金などを売却して200万円を超える対価を受け取る場合、買い取った業者から税務署へ支払調書が提出されます。
三菱マテリアルの支払調書についての解説によると、対象は金地金・プラチナ地金・金貨・プラチナ貨で、銀地金は対象外です。
また、法人による取引も提出義務の対象外とされています。
調書には住所、氏名、個人番号、種類、重量、数量、支払金額、支払確定年月日が記載され、取引が行われた月の翌月末日までに税務署へ提出されます。
つまり、まとまった量の金を売れば、その取引は税務署に把握される前提だということです。
これを隠すような説明は絶対にすべきではありません。
むしろ先に伝えたほうが、お客様の信頼は上がります。
デメリットを先に言えるかどうかが、この商材の分かれ目
ここまで書いてきた内容とも重なりますが、あらためて整理します。
金という商品には、はっきりしたデメリットがあります。
それを言わずに売る営業と、先に言ってから売る営業がいます。
長く続くのは後者です。
金の主なデメリットを並べると、次のようになります。
- 利息も配当もつかない。値上がり益しか収益源がない
- 元本保証がなく、預金保険の対象外である
- 価格変動リスクに加えて、円とドルの為替変動リスクも乗ってくる
- 買値と売値に差があるため、短期の売買には向かない
- 運営会社が経営破綻した場合のリスクがある
- 保管や管理にコストがかかる
全国銀行協会の解説でも、元本保証がなく金相場次第では購入金額を下回ることがある点、預金保険の対象外である点が明記されています。
これは公的な業界団体が公表している内容なので、隠せる性質の話ではありません。
利息がつかないことの意味を、正しく伝える
金は持っているだけでは何も生みません。
預金の利息も、株式の配当も、不動産の家賃収入もありません。
だからこそ、金を「増やすための商品」として説明すると無理が出ます。
価格が上がらなければ、何年持っていても資産は1円も増えないからです。
私が現場で使っていた説明のしかたは、こうでした。
「金は増やす商品ではなく、価値が消えにくい資産として持つものです。会社が倒産しても紙くずにならない、国の信用が揺らいでも価値がゼロにならない。そういう性質にお金を払う商品だと考えてください」
この説明なら、価格が下がった時期にお客様と話しても筋が通ります。
「増えます」と言って売っていた場合、下落局面で顔を合わせるのが怖くなります。
2026年の金市場は「上がり続けている」わけではない
営業に応募する方には、ここをぜひ知っておいてほしいです。
金の営業求人を紹介する記事や、ネット上の金投資の解説には、「金価格は上がり続けている」という前置きが今も多く残っています。
2026年7月現在、この前提は事実と合っていません。
価格は年初のピークから調整局面に入っている
田中貴金属工業が公表している価格を見ると、2026年7月31日9時30分時点の金の店頭小売価格は23,395円/gで、前日比マイナス349円でした。
2026年の年初から1月にかけては3万円に迫る水準まで上昇していましたが、その後は下落しています。
国際価格でも同じ傾向が見られます。
World Gold CouncilのGold Demand Trends Q2 2026によると、2026年第2四半期のLBMA金価格の平均は1トロイオンスあたり4,506.29ドルで、第1四半期より8%低い水準でした。
つまり、直近では明確に下がっています。
面接で「なぜ金の営業をやりたいのですか」と聞かれて、「価格が上がっているので将来性があると思いました」と答えると、その場で価格を確認されて気まずくなる可能性があります。
これは実際に起こり得る話です。
それでも中央銀行は記録的な量を買っている
ただし、価格が下がっていることと、金の需要が消えたことはまったく別の話です。
同じWorld Gold Councilのレポートによると、2026年第2四半期の状況は次のようになっています。
- 総需要は1,268.9トンで、前年同期と横ばい
- 中央銀行の購入は289トンで、前年同期比62%の増加
- 金ETFはマイナス44.8トンで、売り越し
- 地金・コインの投資需要は307.1トンで、前年同期と同水準
- 宝飾需要は278.2トンで、コロナ禍以降で最も少ない四半期
さらに2026年上半期の総需要は2,522トンで前年比2%増、金額ベースでは3,800億ドルという過去最高を記録しています。
一方で第2四半期の平均価格は、前年同期と比べると37%高い水準にあります。
この数字の並びから読めることは、はっきりしています。
宝飾品としての需要は高値に押されて減り、ETFを通じた投資マネーは引いています。
にもかかわらず、各国の中央銀行は記録的な水準で金を買い増しています。
需要が消えたのではなく、担い手が入れ替わっている局面だということです。
「上がるから買いましょう」以外の説明軸を持てるか
ここが、金の営業を長く続けられるかどうかの分かれ目だと私は思っています。
価格上昇を理由に売る営業は、価格が下がった瞬間に売る理由を失います。
そして、過去に売ったお客様への連絡がしづらくなります。
一方、中央銀行が買い続けている理由を説明できる営業は、下落局面でも話ができます。
国家が自国通貨や他国の国債とは別に、実物として金を持とうとしている。
その動機を自分の言葉で語れるかどうかです。
面接の場でこの視点を出せると、「価格を追っているだけの人ではない」という印象を残せます。
2026年の相場環境では、むしろこちらのほうが評価されるはずです。
売る側に回る前に、自分に問いかけておきたいこと
長くなりましたので、ここまでの内容を応募前のチェックリストに落とします。
自分にこう問いかけてみてください。
- 純金積立の2つのタイプの違いを、人に説明できるか
- 買値と売値に差があることを、契約前に自分から言えるか
- 手数料が何に対して何%なのか、自分の言葉で言えるか
- 売却益が総合課税の譲渡所得になることを知っているか
- 利息も配当もつかない商品を、それでも勧める理由を持っているか
- 価格が下がった時期に、過去のお客様に会いに行けるか
全部にすぐ答えられなくても構いません。
私も入社時にはまったく答えられませんでした。
大事なのは、答えられないことを自覚したうえで応募するかどうかです。
自覚があれば入社後に埋められます。
面接で聞いておくといいこと
そのうえで、面接では次の点を確認しておくことをおすすめします。
- 扱う商品の最低取引単位と、1件あたりの平均契約金額
- 買い付けた金の保管方法(会社の資産と分けて保管しているか)
- 給与のうち固定給とインセンティブの内訳、およびインセンティブの計算根拠
- 「平均月収」として提示されている数字が、何人の実績を平均したものか
- 未経験者への研修で、商品の仕組みや税金をどこまで教えてもらえるか
- 顧客からの解約や中途受け取りの申し出に、どういう手順で対応するのか
とくに最後の項目は、私は必ず聞くよう勧めています。
解約や中途受け取りへの対応が整っている会社は、契約後のお客様を大事にしています。
ここを曖昧にされたら、少し慎重に考えたほうがいいと思います。
給与の内訳についても遠慮は不要です。
固定給とインセンティブの比率は、入社後の生活設計に直結します。
聞いて機嫌を悪くする会社なら、その反応自体が判断材料になります。
まとめ
純金積立の仕組みを、売る側に回る前提で整理してきました。
要点を振り返ります。
純金積立の基本形は、月々の金額を日割りにして営業日ごとに金を買い付けていく仕組みです。
ただし「純金積立」という言葉で呼ばれる商品には、少額から始める積立投資型と、地金を分割払いで買う割賦購入型という性格の違う2タイプがあります。
求人票を読むときは、自分が扱うのがどちらなのかを先に見極めてください。
コストは、買うときの手数料と、保有中に毎年かかる費用の2階建てで考えます。
買値と売値の差があるため、買った直後に売れば目減りすることも先に伝えるべき事実です。
税金は株式とは別の仕組みで、金地金の売却益は総合課税の譲渡所得になります。
所有期間が5年を超えれば課税対象が半分になり、200万円を超える売却には税務署へ支払調書が提出されます。
そして2026年7月現在、金価格は年初のピークから調整局面にあります。
それでも中央銀行の買いは記録的な水準にあり、需要の担い手が入れ替わっている状況です。
「上がるから買いましょう」以外の説明軸を持てるかどうかが、この商材を扱ううえでの分かれ目になります。
ここまで読んでくださった方は、応募前の準備としてはもう十分な水準にいます。
私が現場に入ったときより、はるかに整った状態です。
金という商品は、正直に説明すれば長く付き合えるお客様ができる商材だと思っています。
逆に、都合の悪いことを伏せて売ると、数年後に必ず跳ね返ってきます。
どちらの営業になるかは、入社前のこの段階で、もう半分決まっているのかもしれません。
気になる求人があるなら、商品の仕組みを自分なりに整理したうえで応募してみてください。
それだけで、面接で話せることの質が変わります。









